8.港湾・空港施設の高度化に関する研究テーマ
研究の目的・背景
港湾や空港は物流拠点や災害時の拠点としての機能を有しており、今後とも港湾・空港施設などの社会資本整備を進めていく必要性が高い。その一方で、社会資本整備を取り巻く情勢は厳しく、財政的制約が大きくなるものと考えられる。このような状況の下、社会資本整備を合理的・経済的に適切に行うためには、新しい設計・施工法を取り入れた施設建設はもとより、適切な維持管理等による施設の長寿命化や構造物のライフサイクルコストの削減を進めることが不可欠である。また、多くの構造物の設計法が性能設計法に移行している昨今、構造物の性能を評価する手法の開発・改良を緊急に行うことも必要である。
研究の概要
本研究テーマでは、次の4 つの項目について研究を実施した。
- 港湾施設の性能照査技術の開発及び改良
- 長周期波浪の構造物に及ぼす影響、地盤・鋼・コンクリートなどの材料特性の把握、構造物や地盤の変形・破壊挙動の解明、波と構造物の相互作用、性能設計法の開発と改良について検討した。
- 港湾施設の機能向上に関する技術開発
- 地盤及び構造物の長期的な耐久性の検討や外洋港湾における荷役可否の判断システムの開発に関する研究を行った。
- 空港舗装の機能向上に関する技術開発
- 空港舗装の変形予測、アスファルト舗装の剥離検査手法の改善、オーバーレイ舗装の設計及び品質の高度化に関する研究を行った。
- 実務設計に適用できるプログラム開発
2010 年度の活動
- 港湾・空港施設の整備を合理的・経済的に行うために「港湾の施設の技術上の基準」に導入された性能設計法の改良に資する研究を重点研究課題として取り組むとともに、港湾・空港施設の新しい構造物や施工法の開発を行っている。
- 2010年度は、港湾施設の性能照査技術の開発及び改良、港湾施設の機能向上に関わる技術開発、空港舗装の機能向上に関わる技術開発を行った。
- 港湾施設の性能照査技術にかかわる検討として、長周期うねりを考慮した偶発波浪荷重を考慮した構造物の性能設計に関する研究、コンクリートや鋼材の長期耐久性に関する研究、衝撃力を受けるコンクリート部材の性能照査方の提案に関する研究を実施した。また、埋立地の不同沈下予測手法に関する検討、固化する地盤材料を用いた杭式地盤改良工法の検討を実施した。
- 港湾施設の機能向上にかかわる技術開発としては、物流改革を目指して、高規格コンテナターミナルの評価に関する研究とバルクを主として取り扱う岸壁の増深工法の開発に着手した。また、港湾で用いられる鋼構造物の防食設計の合理化に関する研究を実施した。
- 空港舗装の機能向上に関わる技術開発としては、空港オーバーレイ舗装の設計及び品質管理の高度化として、耐久性の高いアスファルトコンクリート材料の開発、オーバーレイにかかる施工時間を短縮する技術について検討した。
![]() コンテナターミナルにおける最適な荷役機械相互のロジック(ターミナルオペレーション)のシミュレーションによる検討を実施した。 |
![]() 路面温度を低減させる工法の検討を実施した。 |








